温泉!
温泉といえば、昔は循環であろうが掛け流しであろうが一括りに考えておりましたが、だんだん温泉好きが高じてくると、大抵の人がこだわりだすものがあります。
それは
源泉掛け流しであるかどうか!!
です。
そしてこれが更にこじれてくると、
「この温泉、ポンプでくみ上げてるのかぁ……やっぱ自然湧出だよね」
となり、遂には
「これが自噴で源泉かけ流しの極み!足元湧出のお湯だ!最高だぜっ!!!」
ということになったりします。(経験済)
「源泉掛け流し」と「掛け流し」はまた違っていて、「源泉掛け流し」は源泉から引いてきたお湯を、加水も加温もせず、循環ろ過もせず塩素系薬剤も一切投入していない、本当に「源泉そのまま」の状態のことをいいます。掛け流しももちろん循環ろ過はしないのですが、加水や加温はしてあります。
とはいえ、この定義も曖昧なところがあって、「源泉掛け流し」と書いてあっても加水してたり、「掛け流し」と書いてあっても、いや……確かにお湯は上から出てるけど……背中から何か吹きだしてきてるし、側面に吸い込み口もあるし、第一浴槽からあふれ出てないし……!これ絶対循環してるよね?、ってところもあります。何をもって「掛け流し」としているのか、上からお湯が出さえすればそれでいいのか謎ですが、さすがにそれだと、騙された感が半端ないです(´・ω`・)
各地の条例によっても違うのですが、「循環ろ過」しているところは大抵セットで塩素消毒がついています。
はっきりいって、綺麗で大きな宿は「循環ろ過」が圧倒的です。源泉掛け流しだと湯量が限られているので、大きな浴槽は作れないし、湯の花の成分がいろんなところにこびりついたり、泉質によっては水回りの金属を劣化させたりするので、見た目が劣ります。
それでもなんというか、こう、綺麗な部屋や豪華な食事に背を向けてでも、入りたくなるんですよね、いいお湯に。
なぜって……?
そりゃ新鮮なお湯のほうがいいもん!誰かが浸かった湯が、ろ過や消毒されてまた出てくるのに入るより、新鮮なお湯に浸かるほうが断然気持ちいいでしょ。
と、いう理由がかなりあるのですが、それとは別に、
源泉掛け流しの温泉の効能がすごいらしい、からです。
昔から湯治という言葉があり、人々は一週間程度温泉に浸かると身体が元気になるのを知っていました。
温泉は地中の岩盤の成分をもらいながら地上に湧き出ます。温泉に入ることでその成分が人体に浸透し、身体に影響を与えます。また、温泉に入ると交感神経と副交感神経が交互に刺激され、それらの刺激によって身体が正常な状態を保とうとします。
これらの働きが総合的に作用して、バランスを取り戻した身体が自然治癒力を発揮し、病を快方に向かわせるということです。
自然治癒力とはつまり、アンチエイジングのことでもあります。( ̄ー+ ̄)
身体もお肌も調子が良くなる!
1300年前の出雲国風土記にも「玉造温泉は一度入ればお肌が若返り、二度入ればどんな病も治る」と書かれているのですから、美肌にも温泉は効果大っっ!!なわけです。
この温泉の素晴らしき力を「温泉の還元力」というのだそうです。
ビバ温泉!
ただし、今現在では「温泉の還元力」の力を失った温泉もあるのです。それは、
塩素消毒された温泉
です。
塩素は酸化作用が強く働くために消毒として用いられるのですが、酸化とはつまり「劣化」でもあります。温泉も塩素を入れられてしまうと、ぴちぴちしていた温泉パワーが失われて、よぼよぼの温泉になってしまうのだそうです。
入ったら若返る温泉と、入っても若返らない温泉。
あなたならどちらを選びますか?
誰にも触れさせたことのないぴっちぴちのお湯と、いろんな人に入られて消毒はされてるけどヨレヨレになったお湯。
あなたならどちらを選びますか!?
色々と誇張はありますが、それは差し引いても言わずもがな。
源泉掛け流しと循環ろ過、見た目はほとんど変わりませんが、中身は全くもって違うものなのです。
さあこれで、あなたも今日から源泉掛け流しにこだわらずにはいられなくなったことでしょう!
そしてそう遠くない日、足元湧出のお湯を求めて彷徨うあなたを想像できます。
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