世界屈指の山岳観光コース、立山黒部アルペンルート

世界屈指の山岳観光コース、立山黒部アルペンルート

立山黒部アルペンルートは、標高3,000m級の峰々が連なる北アルプスを貫く、世界有数の山岳観光ルートです。総延長37.2km、最大高低差は1,975mで、その間を6つの乗り物を乗りついで観ていきます。

翌日は扇沢駅からいよいよ立山黒部アルペンルートに入るわけですが……。
出発がクッソ早い!!
宿を6時半発です……。きっと普段なら7時くらいから開始のレストランを6時から開けてもらい、寝起きでぼんやりしている身体に朝食を叩き込みます。
ガイドさん曰く、今日のアルペンルートは混んでいて、時間の変更ができなかったといっておりました。

出発時は雨が降っていました。これから晴れるみたいですが、どんよりしてるし、本当に大丈夫なのかなぁ……。
母と一緒に旅行に行く時は、何故かおそろしく雨率が高いので、ちょと不安ではありました。
バスに乗ってから一時間ちょっとで扇沢に到着。雨は上がった模様。

これからいよいよ、アルペンルートを上っていきます。

アルペンルートは、以下のコースをたどります。

扇沢(標高1433m)
 ↓トロリーバス(16分)
黒部ダム(1470m)
 ↓徒歩(15分)
黒部湖(1455m)
 ↓黒部ケーブルカー(5分)
黒部平(1828m)
 ↓立山ロープウェイ(7分)
大観峰(2316m)
 ↓トロリーバス(10分)
室堂
 ↓高原バス(50分)
美女平
 ↓ケーブルカー(7分)
立山

この季節ここでの見どころは、黒部ダムと室堂になります。室堂は日本最高所にある駅です。6/22までは、雪の壁の中を歩くイベント「大谷ウォーク」が開催されます。もっと雪が解けてくると、自然の美しさなど、色々と見どころが増えます。

扇沢の駅では、トロリーバスを待っている間、おちゃめな駅員さんが並んでいる乗客に向かって駅弁やグッズ販売を行っていました。言葉回しが非常に面白くて、ついつい笑ってしまうようなことを言うので、誘われて聞いてしまいます。

列を待っている人たちから、「あ、あの人テレビで見たことある」といった声が聞こえてきましたので、有名な駅員さんのようです。
こちらのトロリーバスは、来年からは電気バスに変わってしまうとのことで、今年がここのトロリーバスに乗れるラストチャンスになります。

トロリーバスの後部って、こんな風になってるんだ

トロリーバスはずっとトンネルの中を走っていたので、景色は見えませんでした。一緒のトロリーバスに乗っていた乗客の大半が中国人の観光客だったので、これは移動中うるさいのかなぁ……と思っていたら、驚くほど静かでびっくりしました。
中国人の団体観光客といえば、うるさかったり傍若無人といったイメージがありますが、そうでない団体もあるんだなぁ。ガイドさんに、おもいっきり釘を刺されているのかも?

そして黒部ダムに到着。
黒部ダムといえば、プロジェクトX。到着早々、私の頭の中には、風の中のすばる~♪と歌が脳内再生されています。
黒部ダムの周りには、飲める湧水ポイントがいくつかありますので、さっそく持ってきた空のペットボトルにそのお水を詰めます。


味の方は……。おいしい……?というか、身体によさそうな味がします。ここのお水、ミネラルが豊富なのかも?

駅から220段の階段を上りダムの展望台へ。黒部ダムがどーーん!と姿を見せます。
これがあの黒部ダム!


1956(昭和31)年着工し、7年の歳月を経て1963(昭和38年)に完成。貯水量は2億㎥(東京ドーム160杯分)。総工費513億円(関西電力の資本金の5倍)、殉職者171人という、大自然との壮絶な戦いの末に完成したダムです。
このダムができたおかけで、関西電力は慢性的な電力不足から解放され、当時の関西電力の需要の50%を黒部ダムが補ったといいますから、それはそれは日本の発展に大きく寄与したダムなのです。

今の時期は放水はしておらず、雪の大谷ウォークが終わった6/26からになります。

こんなところに、よくこれだけのダムを建てたものですね。先人の偉大な功績に感謝。
そんな黒部ダムも、今は静かにエメラルドグリーンの水を湛えています。
湖には遊覧船も出ているんですよね。紅葉のシーズンとか、とっても綺麗そうです。

添乗員さんが、ここの木いちごソフトを進めしていたので購入。半分以上母に食べられました……。

黒部湖から、ケーブルカーに乗って次の黒部平に。

そして黒部平に。
ここからは銀世界です。そして寒い。


この駅はそんなに見るものがなく、お土産屋さんが大きかったくらい。あとは建物の上の展望台くらいです。

遠くに黒部ダムの湖が

ここからロープウェイで大観峰まで一気に上ります。

ここのロープウェイ、1.7km間を7分間乗るのですが、なんと途中に支柱が一本もありません。
すごいですよね。よくこんな重さを支えられるものです。
大観峰も特に観光するものはなく乗換駅といったところ。ですが、上にある展望所からの景色は、なかなかの眺めです。
そして駅は狭いので、観光客がぎっしりでした……。
待ち時間に外を眺めていたら、たくさんの燕が空を飛んでいました。こんな高地にも燕はいるんですね。

そこからまたトロリーに乗って、いよいよ室堂に!
雪の大谷ウォークです!
なんと室堂のこの日の気温は4℃。ちなみに東京の最高気温は28度でした。

大谷ウォークスタート
このあたりが一番高くて、この時点では14mの雪の壁がありました。

大谷から今度は、みくりが池に向かいます。

大谷は歩く場所はアスファルトでしたが、こちらは雪、雪、雪。
ザクザク雪をかき分けて歩いていきます。

ほとんど雪に埋もれているみくりが池
池の背後の景色は、一面の銀世界

もう少し先に行くとライチョウが見られることもある場所があるのですが、時間の都合上、みくりが池を見て引き返しました。
温泉があるだけあって、大谷でもここでも、硫黄の匂いが漂っています。

少し先には温泉宿が見えます

室堂の駅の立山ホテル入り口よりさらに上の階には、日本三大霊山の一つ、雄山神社の旧お社があって、雄山神社まで行けない人はここでお参りをすることもできます。

使われていたころの写真

室堂からは、バスで美女平に。
標高もだんだん下がってきて、途中でブナ林などを眺めることができます。
落葉樹の林って、綺麗ですよね。ほんのり光に透けて輝く新緑が美しいです。一時間弱、そんな景色を楽しめるのですが、疲れていたため途中で寝ておりました……。

美女平に到着。時間がある方は、このあたりで森林浴を楽しむことができます。
そういった時間のない私たちは、最後の目的地立山までのケーブルカーに乗り込みます。

こちらのケーブルカーは外の景色がよく眺められます。
ぐいぐいと下界に向かって下りていきます。

そして立山に到着。

黒部を横断したよ!

駅の外で、天然水が汲める場所があります。

こちらの水のほうが飲みやすい感じでした。

朝から扇沢にいて、立山にいたのは3時も過ぎたころでした。
あれこれ観光しながらだと、アルペンルートは1日がかりです。
ずっと人ごみの中を移動し続けるので結構疲れます。帰りのバスの中は爆睡していました。
色々大変ではありますが、室堂や黒部ダムにはいく価値があるでしょう。これほどの自然を目の当たりにする機会はなかなかありません。雪の季節も、緑の季節も美しいので、ぜひ見てみてはいかがでしょう。

それと帰り道、立山からバスに揺られて外を眺めていましたが、長野の景色も好きですが、富山の自然もとても美しいですね。
私が住んでいるところは、木々の近くに清流が流れるような美しい景色がないので、そういった光景を目にすると心が洗われる気がして、大好きなのです。
もう少し東京から近いといいのにな!

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