足元湧出で鮮度抜群!山奥一軒家の秘湯【法師温泉長寿館】

足元湧出で鮮度抜群!山奥一軒家の秘湯【法師温泉長寿館】
渡り廊下から宿を眺める

法師温泉長寿館は、群馬県みなかみ町にある有名な温泉宿です。日本秘湯を守る会の会員宿。創業140年の有形文化財の宿で、法師の湯の木造建築のレトロな雰囲気は、一見の価値ありです。
長寿館は山の中にあり、秘湯感満点の温泉で、宿自体も大きくいつもお客さんで賑わっています。

ここの温泉の一番素晴らしいところは、お湯が足元から湧出するという、極めて珍しい温泉であることです。
温泉は空気に触れた瞬間から劣化するので、引き湯などしている場合は当然その分鮮度が落ちます。しかし足元湧出は、直接足元からそのまま温泉が湧き出てくるので、新鮮そのもの。
鮮度抜群の温泉を楽しみたい場合は、こういった足元湧出の温泉に行くのが一番なのです。
新鮮な温泉ほど、身体を健康な状態に戻そうという働きが強く、アンチエイジングの効果なども期待できます。

ようやく前々から行きたいと思っていた法師温泉に行くことができてうっきうきなmariです、こんにちは!
足元から温泉が出てくる温泉なんて入ったことがなかったので、とても楽しみにしておりました。

ここが長寿館の一番の温泉、法師乃湯。ホームページからお借りしました。

山奥の一軒宿、法師温泉長寿館

長寿館に行く道すがら。
途中からは人里を離れ、山道を行くのですが、人里を離れる直前に道路の横を雉が歩いておりました。
すごいなー、こんなところに雉がいるんだ。なんて思いながらさらに道を進んでいくと、今度はガードレール沿いに猿が座っていました。しかも一匹ではなく何匹も。
雉……猿……。実はそれより前に、散歩している犬も見てますw
法師温泉は鬼ヶ島なんですかね?

長寿館の入り口。赤いポストがいい味出してます
玄関。このレトロさ!

ミニキッチンと掘りごたつがついてる法隆殿

宿についた時には、宿にはすでにお客さんが思い思いにくつろいでいました。
法師温泉の部屋には、本館、別館、薫山荘、法隆殿とあり、今回は一番いい部屋の法隆殿に泊まりました。法隆殿は平成になってから造られていて、この宿では一番新しい部屋になります。

広縁とメインの部屋
隣にも4.5畳の部屋。こちらにはミニキッチン

ミニキッチンにIHもついてましたが、それは使われてない模様。
アメニティも一通りそろっていました。

長寿館の3つの温泉とその特徴

しばらくのんびり部屋でくつろぎ、温泉に。
長寿館には3つの温泉「法師乃湯」「玉城乃湯」「長寿乃湯」があり、それぞれが時間によって複雑に男女変わります。「法師乃湯」は基本的に混浴で、夜8時~10時までのみ女性限定になります。
各温泉の詳細データが休憩所に貼られていました。

一番鮮度が高い温泉は「長寿乃湯」のようですね。
この時間、最初に女性が入れるのは「玉城乃湯」。こちらは循環や加温の使用があります。
露天風呂があるのはここだけで、ちゃんとしたカランがあるのもこの「玉城乃湯」だけです。
なので、シャワーを使って髪や身体を洗いたい方、露天風呂の雰囲気を楽しみたい方にはいいと思います。
カルシウム・ナトリウム-硫酸塩温泉で、無色透明のお湯。触った感じも、普通のお湯みたい。
温泉って、ほんのりとお湯から土の香りがするのが、たまらなく大好きです。

玉城乃湯に来る途中に、長寿乃湯と法師の湯があります。

法師乃湯入り口。入り口から脱衣所は男女別ですが、そのあとは同じ場所に出ます。

法師の湯は、大きな木の浴槽で、各浴槽の真ん中には丸太が浮いていて、そこに頭をのせてのんびり入っている人が多いです。お湯は加温しておらずぬるめのお湯なので、長い時間入っていることができます。
たまに足元から、ぷくぷくと泡が湧いてきます。足元から温泉が出てきている証です。
ここは混浴なので、夜の2時間だけの女性専用の時間は女の人で賑わいます。逆に言うと、長寿館の一番の売りの温泉に、女の人がほぼ確実に嫌な思いをすることなく入れるのは、この2時間だけです。

混浴というと「ワニ」といって、女の人がお風呂に入ってくるのを待ち続ける男の人が問題になったりします。女の人の裸を見たいがために、浅ましくもその欲望のままに居座る、マナーなんてお構いなしの卑俗な連中のことを言います。
本来ならば、混浴の浴槽に女の人が入ってきた時や出る時は、男の人は目を逸らして見ないようにするのがマナーです。もちろん逆の場合は女性も。
ここは湯あみ着物やバスタオルを巻いて入ることは禁止されているので、女性には敷居が高く、ワニからすれば最高の場所です。
せっかくの混浴だし、どんなものかと試しに混浴タイムに入ってみましたが、浴槽から出て脱衣所に向かう間、ガン見してきた男性が一人二人いました。
いい年した白髪の中年か初老の男が、じーーっと遠慮なく見てくるわけです。本当に気持ち悪い。
しかも、脱衣所に行ってからは、その場所(女性の脱衣所にいちばん近い湯船)からだと女性の脱衣所の中が見えないので、奥の湯舟に移動して、こちらを見ていました。そこまでやられると、マジでキモイ。
もう、そこまで必死に女の裸が見たいのかと、己の欲望すら制御できずに翻弄され続けている姿には憐みさえ覚えますね。
そういった行為は女性陣から果てしなく蔑まれるわけですが、ワニたちにはカエルの面に何とやら。
なるほどねー。こんなのなら混浴なんてなくていいですね。

そしてもう一つお風呂「長寿乃湯」。
こちらは法師の湯がほぼ男性専用の代わりというか、最初の数時間以外はほぼ女性の時間となっています。

浴槽は広くないけど、このお湯が一番新鮮!

法師乃湯もぷくぷくと石の間からお湯が沸いてきますが、こちらはもっとすごいです。
お風呂に入っていると、足元からボコボコボコッ!と泡が大量に出て来ることがあります。
ぶわっと泡が体を包むので、最初は「なにっ!?」とびっくりしますが、慣れてくると、まだかな?また来ないかな、とその瞬間が楽しくなります。
安心して入れるし、鮮度は最高だし、長寿乃湯が一番いいかも。

山の幸たくさんの食事

それから夕食。
部屋だしではなく、お食事処での食事でした。

 

本日のお食事

日本酒を頼みました。値段としては、そんなに安くもなかったような。

山菜と吸い物と煮物
山フグの磯部巻。山フグって何かと思ったら、コンニャクなんだそうです!
煮物。あっさりしているものが途中で出てくると、ほっとします
麦豚陶板焼き 私には豚肉のかわりにシイタケが入ってました
揚げ物 フキノトウ
イワナの焼き物

食事の量は普段の食事から比べればもちろん多いですが、旅館で出てくる量からすれば、そんなに多くはないです。味はまあ、普通というところ。
薫山荘、法隆殿に泊まった人の食事はランクアップされていて量も多いという記事をどこかで読んだ気もしますが、ランクアップされているかどうかは不明。
特にランクアップされているような印象はないかなー。高級な食材が何か出てきたわけでもないし。たぶんいい部屋に泊まっている人たちは、個室で食事だったんじゃないかなと。

そして朝食。

朝からボリュームいっぱい。普通においしかったです。
恒例の味噌汁チェックですが、ここのも薄かったですね。
なんで薄いところが多いんだろう?

チェックアウトまでは、またお風呂に入っていいお湯を楽しみます。
うん。やっぱり長寿乃湯は気持ちいい~!
足元湧出の贅沢なお湯を存分に味わえて、最後はご機嫌でした。

次来るときは、法隆殿じゃなくて、もっと普通の部屋でいいかも。秘湯を守る会の宿って、そこまで部屋にお金出さなくてもいいような気がします。

 

良かったところ

  • 足元湧出の温泉!この旅館はこれにつきます。フレッシュなお湯で体も心も元気!
  • 建物と周囲の雰囲気。自然がいっぱいのなかに佇む木造建築。いかにも温泉旅行に来た風情があります。

気になったところ

  • 旅館自体にはありませんが、法師乃湯に浮いてたゴミども

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