えびす様は日本書紀や古事記に登場しないため、どの神様がえびす様であるか諸説あります。その中でも蛭子命か事代主神であるとする神社が多いのだとか。
今回訪れた美保神社は、その事代主神を祀る総本宮です。ちなみに、蛭子命を祀るえびす様の総本宮は兵庫にある西宮神社です。えびす様の総本宮といっても、一つじゃないんですね。
美保神社の創建は詳しくはわかりませんが、天平5年(733)編纂の『出雲国風土記』及び延長5年(927)成立の『延喜式』に社名が記されており、遅くともその時期には「社」が存在していたことが伺えます。勾玉の破片なども出土されており、もっと昔からこの地で祭祀が行われていたようです。
ご祭神は大国主神の子の事代主神、左殿に大国主神の后の三穂津姫命を祀っています。
美保神社に着いた時、入口には人がいっぱい集まってました。
こちらの井戸は干ばつが続いた時に、美保神社の神様からここを掘るようにとお告げがあって、掘ったら水が出てきたという井戸。ですので「おかげの井戸」ともいうそうです。
さて、井戸を右手に見ながら境内に入ると……。
どうやら結婚式のようです!
白無垢も素敵ですが、黒引き振袖とはまた渋さと豪華さが同居していて目を奪われますよね(*´∀`*)
いきなり結婚式にお目にかかれるとは!私たちも幸運のおすそ分けを頂きました(ノ´∀`*)
神様に歓迎されてるのに母も気づいたのか、私以上に花嫁さんたちを見て喜んでいました。
神門には、太い注連縄が。
神門をくぐって足を踏み入れた瞬間、拝殿からドーンと太鼓の音が聞こえてきました。
丁度ご祈祷が行われているようです。
慌てて拝殿に走り寄る私。
ここのご祈祷、見たかったのです!
私たちが普段見る祈祷とは違って、ここでは巫女さんが舞って神様にお願いするからです。
巫女さんが音楽にあわせて鈴をしゃらしゃらと鳴らしたり、すすすっと早く細かい摺り足みたいな動きをしていました。
左の男性の神職さん二人が、本当に演奏しています。
生演奏に巫女さんの舞!これはなかなか東京では見ることができません。
こんなご祈祷もあるんだ!
見ることができて大興奮!
巫女舞は朝の8:30からの朝御饌祭と午後3:30から行われる夕御饌祭で見ることができますが、この時間に行くことができなかったので、見たいけど見られないなぁ……って諦めていたのですが、ご祈祷で見ることができるなんて、なんてラッキー!!
最後に男性の神職さんがお札を参加者に手渡した後に、始まるのが遅れて申し訳ありません、と言っていました。
しかし私たちにとってみたら、この上ない完璧なタイミングです。ラッキーすぎ!
この祈祷が予定通りに始まっていたら、見ることができませんでした。
単なる偶然とも言えますが、もしかしたら神様……私たちに見せてくれるように時間調整してくれたのかも……?
見たかった舞も見られたし結婚式にも出会えたし、今回私たちは、と~っても美保神社の神様に歓迎されてる気がします。
そう思ったら、有難い気持ちでいっぱいになりました。
長閑な漁村に、こんな大きな神社があるのもいいですね。
漁村らしく、神社の遥か頭上では、「ピーーーーヒョロロロロ」と、鳶が羽ばたくことなく飛んでいます。
この雰囲気、とても癒されます(*´∀`*)
この絵馬ですが、絵馬の横に竹の枝がありますね。
なんだろうと思ったこの竹の枝ですが、こんな風に使われてました。
なるほど!釣竿だったんですね。えびす様の神社だけあります。(´∀`)
またこちらの拝殿の後ろの本殿なのですが、写真のように二つに分かれています。
これは「美保造」とか「比翼大社造」と呼ばれる珍しいものなのだとか。向かって右側の「左殿(大御前、おおごぜん)」に三穂津姫命、向かって左側の「右殿(二御前、にのごぜん)」に事代主神をお祀りしています。こちらからは右なのに左で、左なのに右なのは、神様の方から見て、右左を見ているからです。
一通り見て、そろそろバスの時間になるから帰ろうとしていたところ……。
先ほどまで入り口で写真を撮っていた花嫁さんたちが、拝殿に向かって歩いていくところでした。
おめでとうございます!末永くお幸せに~!!ヾ(*´∀`*)ノ
新郎新婦を見送って、美保神社を後にしたのでした。
街並みも、神社もとっても魅力があって、島根っていいなぁと思いました(*´ω`*)
車じゃないと行くのが大変ですが、ぜひ機会のある方は行ってみてください。
コメントを書く