京都の北にある上賀茂神社は、京都の中でもかなり古い歴史を持つ神社です。正しくは賀茂別雷神社(かもわけいかづちじんじゃ)です。
歴史があるだけではなく、境内も広々としていて、これぞ神社といった風格があります。5月に行われる上賀茂神社と下賀茂神社の例祭は、「葵祭」として有名です。「源氏物語」の中で、光源氏が葵祭に参加しています。
創建は天武天皇7年(678年)と伝えられており、ご祭神は賀茂別雷大神 (かもわけいかづちのおおかみ)と言われています。
地下鉄とバスを乗り継いで上賀茂神社に着きました。
一の鳥居
ひろーーーいです。まるで広場みたい……というか、広場です。
横には枝垂桜が温かそうな格好でいました。春になったらそれは見事な桜を見せてくれそうですね。
二の鳥居をくぐった先も、広いです。いいですね、これぞ神域といった感じ。
上賀茂神社といえば、この「立砂(たてずな)」が有名です。
本殿の奥にある神山(こうやま)にちなんだもので、神様の憑代となるんだそうです。
へーこれがそうなんだ~と、近づいてしげしげと見ていたら、砂山のてっぺんに松の葉っぱが刺さっていました。これには陰陽道の意味が込められているようです。
こちらの手水舎のお水ですが、神山の湧水です。
それだけでもうすごくパワーがありそうですが、この水は飲むこともでき、とっても美味しいのです!
今回いくつかの神社でお水取りできる場所があったのですが、今回行った中で一番美味しい水でした。
水が出てるところに顔を突っ込んでごくごく飲みたくなるような、まろやかでほんのり甘い感じのお水。
北口本宮浅間神社の手水舎の水匹敵するくらいに、持って帰りたい水でした。(´∀`)
楼門の先はすぐ本殿になります。
頭上の宝船がかわいい(*´∀`)
横に社務所があって、こんな立て看板がありました。
普段はこういうのスルーしてしまうんですが、今回はちょっと参加してみました。普通の参拝では入れない、内庭まで入れてお参りできるというのがポイントですよね。
しばらくすると神職の方が来て、部屋の絵にかかっている絵を指しながら、上賀茂神社の由来を説明してくれます。若いお兄さんで、ちょっと目をつぶりながら一生懸命説明の言葉を思い出して、解説してくれていました。
そのあとに、お祓いをしていただき、いよいよ内庭に案内されます。
こちらからは、案内の方がバトンタッチして、流暢に説明してくれました。
内庭の中央奥には扉に唐獅子が描かれていて、同じ形をした2つの建物があり、こちらから見て左が権殿、右が本殿だそうです。
本殿がもしも何かあって使えない時は、権殿を使うみたいです。本殿の中には、神様が使う道具(食器や武器など)が60点ほど納められているそうですが、権殿にも同じものが入っているそうです。
お社の屋根は檜皮葺になっていて本殿や権殿は最近葺き替えられたようで、とても綺麗です。檜皮葺って、温かさを感じて好きです。
檜皮葺の屋根は40年で、葺き替えにまた莫大な檜皮が必要になるとのことで、神社もなかなか資金集めなど大変なのかもしれません。
内庭から神様にごあいさつさせていただき、隣で行っている檜皮葺の葺き替え作業を見させてもらい、最後は高倉殿にあるご神宝を拝見させてもらいました。
上賀茂神社は代々神職を務める家があったのですが、明治の改革でそれがなくなり、代々務めてた家の人が離れる時に、古くからあった神社のものが色々持ち出されたようで、古いものはあまり残っていないとのことでした。
中でも神職さんが一押し!といったのは、刀でした。本殿と権殿に納める神様の道具の一つ、刀です。現在納めているもののひとつ前のものでした。
刀も行っても刃が反っていなくてまっすぐでした。しつらえからしてまだそこまで古いものではないみたいです。
最後に質問タイムがあったので、何時作られたものなのか尋ねたら、戦後じゃないかということでした。神職さん曰く、それより前のものなどは、人にわたるといけないのでどこかに埋められているんじゃないかと思います、とおっしゃってました。
また、神職さんが説明の時に、上賀茂神社の神職も戦に行くことがあったと言っていたので、そのことについて聞くと、ずっと昔は神社の周りで戦をしないなどのルールがあったのですが、時代の流れと共にそういうこともなくなり、神職でも戦わなければならないことがあったんだとか。
ただ、その後は周囲の武士に守ってもらうことになり、かわりに、ご祈祷などを執り行ったんだそうです。
今の一の鳥居がある前のバスターミナルあたりに、昔は看板が立てられていて、この神社の地は○○が保護している、ということと、この地でやってはいけないこと(盗むなとかそういう基本的なこと)がいくつか書かれていたんだそうです。
丁寧に熱心に色んなことを詳しく教えていただけて、とても勉強になりました(*´∀`) 神職さんの予想外なほどの親切さが、とても嬉しかったです。
特別参拝を終えて御朱印をもらい、ついでにおみくじがかわいかったので引いてみました。
結果は……。
いつになったら大吉出るのかなぁ……。相変わらず運気は低迷しいてるようです(´ω`)
そのあとは、周辺を散歩しました。
こちらのカラフルな垂れ幕がかかっているのは「片岡社」といって、縁結びの神様です。
昔々、ここに紫式部が参拝に来ていたんですね!
私もせっかくですからなにか縁結びを……。仕事の縁結びをお願いしてみました。
いっぱいついた鈴がかわいいです。こういう鈴がついているところ、珍しいですよね。
鳴らすとシャラシャラと綺麗な音がしました。
境内の中には川が流れています。
綺麗な川でしたし、手を浸してみました。神域に流れる川なんですから、きっといいパワーがあるに違いないです(`・ω・´)
上賀茂神社には、こんな素敵な場所がたくさんあります。
気になった摂末社を回りながら、あちこち散歩をしている間に、結構な時間が過ぎてしまいました。
この日はまだここが一つ目の神社です。行きたいところはまだあるので、そろそろ次に行かなきゃと、後ろ髪をひかれながら上賀茂神社を後にしました。
お次は、上賀茂に行ったら下賀茂もだよね、ということで、下賀茂神社に向かいます。
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