関東でも二つしかない、自然湧出の硫黄泉を持つ宿【箱根 きのくにや】と、山梨の浅間さんと箱根神社

関東でも二つしかない、自然湧出の硫黄泉を持つ宿【箱根 きのくにや】と、山梨の浅間さんと箱根神社

今回は山梨にある北口冨士本宮浅間神社と、箱根で泉質のいい温泉に入りたいな~と思ったので、まえからちょっと気になっていた「きのくにや」に泊まってきました。
ここの「きのくにや」の歴史は古く、創業は江戸時代にまでさかのぼります。こちらの宿の自慢の温泉は、自家源泉の硫黄泉。引湯ではないというところが、ポイントが高いです。

箱根までは近いので、宿に行く前に少し足を伸ばして、富士吉田に。
年が明けてから、まだ北口本宮冨士浅間神社に行ってなかったので、浅間さんと近くにある新屋山神社に。

新屋山神社

いつもなら奥宮にも参拝するのですが、今はまだ富士山のへ道が閉ざされているので、本殿のみの参拝です。

この日は珍しく空いてました。土日ともなると、小さな神社なのにバスでの観光客も押し掛けたりするのに、この日はとても静かでした。

本殿

その後、北口冨士本宮浅間神社へ。

北口冨士本宮浅間神社

きたきたー。やっぱりいいですよね、この神社。

どっしりとした参道
随身門前の大きな鳥居

前回来たときはこちらの鳥居は補修工事中でしたが、すっかり終わっていました。

随身門をくぐると、目の前に舞台がドーンとあるのですが、今日はそこで何やら行事が行われていました。

この日はたまたま祈年祭だったようで、踊りながら三方に入ったお米をパッパッと撒いていました。
そのあと、参拝客が舞台に寄っていっていたので、つられて行ってみると。

お米をいただきました

そういえば、出雲大社に神在月に行った時にも生米をもらったなぁ、と思い出しながら、少しそのお米をいただき、あとはご飯を炊くときに混ぜました。
浅間の神様からお米をいただけるなんて、いいことがありそうです。

本殿

北口冨士本宮浅間神社は何度か訪れているし、ここにも書いてあるので、今回は写真をざっと載せておきます。

やっぱり好きだなーこの神社。背筋が伸びるような感じの気が満ちていて、気持ちいいです。

おみくじは、厳しいこと書かれていました。ここのおみくじも、あんまり優しくないんですよねー……。きっと叱咤激励してくれているのだと思います。(ポジティブ)

富士吉田から御殿場を通って、箱根へ。
道中、御殿場ではお約束の、二代目魚がし 御殿場店でお寿司を食します。

満腹ランチ

大きなネタのわりにリーズナブルで新鮮な魚を提供してくれるので、御殿場に行く時はいつも寄っています。

夕方、箱根の「きのくにや」に到着。芦ノ湖から車で10分くらいのところにあります。
宿の前には、温泉が滔々と掛け流されていました。

きのくにや

贅沢ですねー。誰が入るわけでもなく、ただダダ流れの温泉。触ってみたら、温かったです。

今回私たちが泊まったのは、一番古い昭和初期に作られた木造二階建ての建物です。

売店
廊下

他にも新館や、鉄筋コンクリートの本館など(ともにバストイレ付)今風の装備の整った部屋もありますが、今回は一番リーズナブルなプランにしたので、こちらになりました。

レトロな廊下
飲料用の水はここから

部屋の洗面台の水は飲用できないとのことなので、飲み水が欲しい場合はここから持っていくことになります。

お部屋

お布団が最初から引いてあります。
部屋は次の間と、八畳、広縁があります。

次の間に浴衣とアメニティが
広縁には洗面トイレと回転いす

昔からある旅館、という風情です。
なんか落ち着くなぁ……と、お茶を飲んで一息。

窓から中庭が見えます

私は見られなかったのですが、庭にオレンジ色のお腹をした鳥がいたそうです。
ジョウビタキかな?見たかったです。

そしてさっそく温泉に。

大浴場

横には自販機とソファーが置かれています。

中に入ると、脱衣所は広々としています。

脱衣所
洗面所

お風呂は、内湯と露天があって、それぞれ泉質が異なります。
全体的に新しくはないですが、きちんと掃除が行き届いていて、気持ちよく使うことができます。

内湯
自家源泉の硫黄泉

ほんのり白く濁っています。

露天

露天は壺湯になっていて、こちらは湯の花沢よりの引湯の温泉です。男性の方は壺湯ではなく、普通の露天風呂だそうです。
かけ流しかな?と思って、お湯の出てくるところを見たら二つに分かれて出てきていたので、循環も併用みたいです。
内湯の硫黄泉の方も、冬季はかけ流しと循環併用みたいなことが書かれていました。
冬じゃなければ、内湯の方は加温したかけ流しになるのかも。

内湯の方は、ほんのりと白く濁っていて綺麗でした。硫黄のにおいもそれほど強くは感じません。湯の花らしきものもなかったかな。
露天は少し熱くて気持ちよく、内湯はちょうどいい湯加減で、のんびのと入っていられます。

 

成分表
加水の有無など

濾過とか消毒とかのない温泉って貴重だなーと、こういうのを見るにつけ思います。
エレベーターにこんな紙が貼ってありました。

単なる加温だと、循環と書かずに加温+掛け流しとしているところが多いと思います。循環ろ過と表記してあるところは、湯量が豊富じゃないから使いまわすための循環+消毒というイメージがありますよね。ただどちらにせよ、循環ろ過にしてしまうと湯の花や温泉成分が少なくなってしまうので、それはかなり残念な点だと思います。

きのくにやを訪れた著名人

すごい人たちが泊まっているんですね。
与謝野晶子って……宮城の不忘閣にも名前があったような。温泉好きなんですね。

温泉を出た先に綺麗な建物があったので、ふらりと入ってみました。この建物は新しく建てられたようでピカピカでした。

これは……?

色んなものが展示されているようです。

美術館みたいです
鏑木清方の作品
伊藤若冲の作品も

さすが老舗の温泉宿。素敵な所蔵品が惜しげもなく展示されています。

こういう版画も素敵ですね

そのままずっと歩いて行ったら、別の棟にたどり着きました。迷路みたいです。

こちらの建物は人影がなく、がらんとしていました。

そして夕食。
夕食は、本館の新しい方の建物の二階のお食事処で食べます。

お食事会場

お品書きがなかったので、何かわからないものも色々ありましたが、このようなものが出されました。

先付
お刺身
チゲ鍋
焼き魚
お米

宿の料理で鍋はよくついてくるもので、和風だしとか豆乳鍋とかはよく見ますが、チゲ鍋が出てきたのは初めてかも。珍しかったです。
ご飯やお味噌汁や飲み物は中央にあるので、セルフでもっていきます。
あと、撮り忘れましたがデザートも出たはずです。

旅館だと、お腹いっぱいになって最後は食べるのが苦しくなったりしますが、ここはちょうどいい量でした。

夕飯の後に、貸切風呂「正徳の湯」を予約していたので、そちらに。貸切風呂には何種類かありますが、正徳の湯こそ、この宿一番のお風呂です。
建物の外にあるので、係の人が案内してくれます。

脱衣所
お風呂の歴史
加水などについて

お風呂はこちら。

正徳の湯

右は湯の花沢より引湯のお湯、左は自家源泉の硫黄泉です。
二人も入ればいっぱいになる、小さい浴槽ですが、この左の硫黄泉の底には、大量の白い湯の花が沈んでいます。
左の浴槽をよく見ると、下に沈んでいる白い湯の花が見えると思います。
大きな消しゴムかすのような白い湯の花。これこれ!箱根の硫黄泉と言ったら、これだよねー!と、嬉しくなります。

硫黄泉の方が温度は低め、というか右の浴槽の方が少し熱いお湯です。
貸切は30分なので、左右の温泉を行ったり来たりして、思う存分堪能しました。

それからの翌日。

朝ごはんはこちら。

朝ごはん

朝は結構量が多くて、食べきれませんでした。卵焼きは温かいものを提供してくれました。
箱根の硫黄泉が堪能できる宿でした。
泊まる時は「正徳の湯」をぜひ利用してみてください。

チェックアウト後は、芦ノ湖が近いので箱根神社を久しぶりに参拝しました。

箱根神社
手水舎
清々しい参道
拝殿

前回訪れた時(たぶん一昨年くらい)はこのあたりは工事中でしたが、今は綺麗になっています。

なで小槌
気持ちいい境内です
お水をいただきました

桜井識子さん曰く、この神社には本当に龍がいるのだそうです。
健康増進のパワーがいただけるということで、元気になりたい方にはおススメの神社です。

神奈川カテゴリの最新記事