天狗のいたずら?高尾山薬王院で不思議体験

天狗のいたずら?高尾山薬王院で不思議体験

高尾山薬王院は真言宗智山派の関東産大本山の一つです。高尾山はミシュランの観光ガイドで三ツ星に輝いたこともあり、近年ますます人気の観光スポットでもあります。標高599mの山の中腹に高尾山薬王院はあり、ケーブルカーやリフトで途中まで登ることができるので、登山ができない人でも楽に参拝することができます。

今年も一年の2/3が過ぎたと知って青ざめるmariです、こんちには!
最近の台風、地震と続き、被災した方々には心よりお見舞い申し上げます。今後は大変だと思いますが、どうか負けずに頑張ってください。
今回地震のあった厚真の隣の町に祖母と叔父が住んでいるのですが、部屋の中はお皿などが散乱してわやわやだそうです……。北海道ってたまにすごい地震が来るのですが、まさかそんな近くが震源になるなんて。

出発~高尾山浄心門まで

高尾山に行くぞ~、という日の朝のこと。
何か夢を見たようなのですが、何の夢だかはほとんど覚えておらず、ただ「天狗」ということを覚えていました。
天狗……?確かに高尾山には天狗が祀られていますから、それでなんとなくそんな夢を見たのかもしれません。

行った日が日曜日だけあって、高尾山の八王子市営山麓駐車場は満杯で、近所の人がやっている駐車場に車を停めました。
そこの駐車場の係の人がすごくて、満車だから「他の駐車場知りませんか?」と尋ねたら「知らないから」と突っぱねられ(知らないとかある……?)、ものすごい勢いで奥の温泉の駐車場(2,500円と高い)を使うか、Uターンして帰るかの二択を迫ってきます。仕方ないので奥でUターンしていると、ちょうどその時、駐車場から一台の車が出てきて、私たちの後に来た車がするっと駐車場に入っていきました。

「……( ゚д゚)」色々と突っ込みどころが多すぎて、唖然とする我ら一行。
っていうか、高尾山薬王院祈祷殿駐車場使えばよかったです。あっちは空いてました……。

車から降りて、みんなが歩いていく方向に歩いていくと、高尾山の仲見世に出ました。

そのまま歩いていくと、高尾山のケーブルカーとリフト乗り場に着きます。

高尾山ビアマウントに注目

行きはこちらを使い、帰りは歩いて下山することに。
私的にはリフトの方が楽しそうだからリフトに乗りたかったのですが、一緒の人が高所恐怖症とのことで、ケーブルカーで行きました。

ケーブルカー

ケーブルカーは15分間隔で運行しています。ケーブルカーもリフトも片道480円、往復で買うとちょこっと安くなります。

レッツゴー!

このケーブルカー、最初は普通のケーブルカーなのですが、後半ものすごーーく斜面が急になります。立っている人は、何かにつかまらないと滑り落ちそうになるくらいです。箱根とか立山などのケーブルカーは、そんなことはなかったので、ちょっとびっくりしました。

上の駅に到着

とても人で賑わっています。
そしてこのすぐ後ろには、高尾山ビアマウント会場があって、結構行列ができていました。13時からオープンみたいだったので、開くのにはまだ20分ほどあります。係りの人が「まだ余裕あります~」と言ってました。昼からビアガーデンかぁ……(・∀・) ここで飲むと、帰るのが面倒くさくなりそうですw

そのまま道なりに歩いていくと、こんな碑がでかでかと立っています。

蛸供養碑

水産業者が毎年供養しているそうです。
その碑の横には立派な木が。木の根が蛸みたいになってるから「たこ杉」なんだそうです。

みなさん……(;・∀・)

識子さん曰く、木は触るより、頭上からエッセンスをふりかけてもらうのがいいのだそうです。

ひっぱり蛸!

木の横には「ひっぱり蛸」がありました。撫でられてテカテカになってます。
ひっぱり蛸!いい言葉ですね。私もそんな風になってみたいと、この蛸を撫で繰り回しました(*´∀`)

六根清浄

浄心門~山門

ひっぱり蛸の横には、「身」の六根清浄石車。高尾山のいたるところに、この石車があります。私も見かけるたびにぐるぐる回しました。

浄心門

浄心門をくぐってすぐ横に、神変堂がありました。
こちらは修験道の祖、役行者が祀られているところです。

修験道ということで→丈夫な足腰で山を歩く→健脚や腰痛平癒ということなんでしょうね。
建物の上にかかっている額の文字「神変大菩薩」の横に、総理大臣 佐藤栄作とあります。佐藤栄作の文字がこんなところに~と思っていたら、上には北島三郎の歌が流れる碑がありました。
高尾山は、面白いところですw

 

歩いていくと……
左が男坂、右が女坂

どちらも辿り着く先は同じです。左の男坂に行ってみましたが、108段の階段を上ることになります。きついと思う人は、右の緩やかな女坂を歩いていけば大丈夫です。

修行大師

男坂に行く途中にある、修行大師。日差しの関係か、とっても神々しく撮れています。
浅学な私は「修行大師……誰それ?」と思ったわけですが、調べたら空海様でした……すみません……。
空海様ならば納得の、光に溢れた写真になっております。(ノ´∀`*)

もう少し進むと、右手にこんなものが見えてきます。

苦抜け門

苦を抜けられる……?惹かれる名前です。苦を抜けた先には、楽が待ってるのでしょうか( ・ω・)
階段を上がっていくと、仏舎利塔と修行道場ががありました。

仏舎利塔の周りには、いくつもの碑が立っていて、戦没者の慰霊碑でした。硫黄島やシベリア抑留、他にも戦地や部隊名が書かれた碑がありました。「今の日本は、あなた方のおかげであります。ありがとうございました」と、丁寧に手を合わせました。

山門

山門~御本社

そしていよいよ、山門に到着。
入ると右手には、大天狗と烏天狗の像があります。

大天狗
烏天狗

像の手前に、大天狗が持っている木の団扇みたいなものがあったので、仰がせてもらいました。

反対側には、願叶輪潜(ねがいかなうわくぐり)があります。
ネーミングセンスが面白いですよね(´∀`)

他にもいろんな仏様があったりして、見ていて楽しいです。みんな自分が叶えてもらい所に行って、思い思いに拝んでいます。

御本堂

そしてこちらが御本堂になります。こちらには薬師如来様と飯縄権現様が祀られています。

こちら、お賽銭箱の前に紐が下がっているのですが、この紐は飯縄権現様に繋がっているんだそうです。
有難いので触らせていただき「なむいづなだいごんげん」と唱えました。
左右には、大きな大天狗さんと烏天狗さんの顔があります。

脇の階段を上ると御本社、そしてさらに階段を上ると奥之院に続きます。

御本社

こちらには、飯縄権現様が祀られているそうです。
左には、大黒様やお稲荷様がいらっしゃいます。
こちらの大黒様。訪れる人が触っていくので、顔の部分などすり減っていますが、こちらの大黒様からは、とてもいい気が発せられているんだそうです。

ちょうど光が大黒様を囲むように輝いていて、我ながらナイスショットです(`・∀・´)
福運がほしい私は、ここで一生懸命大黒様にあやかろうと、手を広げて場の空気を思いっきり吸い込んでみました。行く先々の大黒様には、片っ端からご挨拶しております。(←必死)

途中でお賽銭箱に入れる小銭が無くなったので、おみくじを引いて両替をしました。
こちらのお御籤は絵がついていて、なかなかいい味を出しています。

こんな感じの絵がついています

こちらは、一緒に行った人のお御籤です。
私は……いつものです。はい(´ω`)
自分のお御籤がある意味あまりにあまりなもので、これもネタかなぁ……ということで、次の記事にしたいと思います。

富士浅間社と不動石

御本堂から奥之院までは階段を結構上ることになるので、奥の院に着いた頃には息が切れています。
奥之院のさらに奥に、浅間社があります。

この富士浅間社の横に、取っ手が付いた大きな石が置かれていて「不動石」と書かれてあります。
なになに……?あなたの業の重さを感じてみてください、だって。
もうこの全く動く気のない石の名前からして、持つ側にプレッシャーを与えています。

「自分の業の重さかぁ……どうせ、めっっっちゃ重いんだろうな」(´ω`)
踏ん張っても全然持ち上がらないとかありそう……(;´Д`)
と思いつつ、石の両端の持ち手をもって、ふんっ!と持ち上げてみたら……。

石はひょいっと持ち上がりました。
「あれっ……」(;・∀・)
そ……そんなに重くない??
腕を突っ張って持ち上げなくても、肘を曲げてくいくいと持ち上げることができます。

ん……?
もしかして…………。
私の業って大したことないんじゃ?(∀`*ゞ)テヘッ ←すぐ調子に乗る

そして横の浅間社に。
これは……鳥居がある……!?

鳥居があるから神社……?でも御祭神は「浅間大菩薩」ということで……??神様?仏様?どっちなんだろう……。どっちの形式でお参りすればいいんだろう(@_@;;

そんな私の葛藤は置いておいて、こちらの神様がすごい強いらしいです。
ここまで訪れる人はそこまで多くないので、じっくりお願い事をするのもいいと思います。

お参りを終えて、一緒に来た人たちに、さっきの不動石は持ち上がったかどうか聞いてみました。
一人(男性)は持ち上がったと言って見せてくれましたが、どうも私が持ち上げたみたいに簡単には持ち上げられない様子。もう一人の女性の方は、2cmくらい何とか持ち上げてました。

あれっ……?そんなに重たかったっけ?そこまで重くなかったけどなぁ……。
と、もう一度持ち上げてみたら……。

「ほんげぇぇぇぇぇ!」(訳:めっちゃ重い!!!)

数センチ持ち上げるのがやっとでした。
えっ……何で??どうして!?さっきはひょいっと持ち上がったのに!!(>_<;;
おかしい!絶対おかしい!!

一緒に行った人には「浅間様に、業が深くなるようなお願い事をしたんじゃ」と言われましたが、特にお願い事が見つからなかったので、そんな欲深なお願い事はしてません。
おそらく二回目に持った石の重さの方が、本来の重さなんだと思いますが……何で最初は、あんなに軽々と持ち上がったんだろう……。不思議です。

御本堂の階段を下りて御朱印をもらいました。
御朱印をもらう時、間に天狗の薄紙を挟んでもらえるのですが、こちらもらえるのが土日だけだとか(確かそんなことを言っていたような気がします)。
そしてこの天狗ですが、月々で天狗のデザインが変わって、半年くらいで一巡するんだそうです。

高尾山の御朱印は、書いてもらう人によってそのデザインが全然違うことでも有名らしく、私が書いてもらったのは左右にひげが伸びるようなものでしたが、一緒に行った人はただ普通に文字が書かれているだけでした。私のを書いてくれた人は、どうも今回御朱印を書いていた人の中で一番責任者ぽい人で、メガネをかけたナイスミドルのおじさまでした。

帰路は涼しげな6号路

御朱印ももらったことだし、そろそろ帰ることに。
帰りは6号路を通って山を下りることにしました。こちらの「びわ滝コース」は、川の横を通っていくコースということで、暑い日にはうってつけのコースです。

まずは一旦、高尾山の頂上を目指します。折角なら、頂上に行ってみたいですしね。
頂上までの道は三峯の登山とは違って、整備されている道なので、歩きやすいです。ただ、息は切れます。

頂上からの眺め

頂上まで登ってくる人は多く、広場のような頂上には軽食ができるお店や、休憩できるスペースなどもあります。

そこから今度は6号路に向かって歩きます。
今回は降りるだけだからまだしも、これは下から登ってくるのは結構しんどいと思います。途中で立ち止まってしんどそうにしている人も、ぼちぼち見かけました。

6号路は、こんな風に川の中を歩いたりもします。

トレッキングシューズのような多少防水の靴で石の上を歩けば、濡れることはありません。
サラサラと流れる川に沿って歩いていくのは、気持ちいいです。
三峯の静まり返った山とは違い、あちこちから鳥の鳴き声などが聞こえてきて、楽しい気分になります。

この日はかなり暑かったので、川で顔を洗っている人もいました。

川の水は冷たくて気持ちいいです(´∀`)
中には、川の上の石にレジャーシートを敷いて、のんびりくつろいでいるカップルの姿もありました。

緑の道をどんどん進みます

さすがにそこまで頻繁に人とすれ違うことはありませんが、それでもぼちぼち人とは会います。

歩いていたら、後ろから人が走ってきて「すみません」といいつつ、私たちを抜かしていきました。
格好からしてトレイルランニングをしている人のようでしたが、その人が頭に被っているものが……。

「へっ……?今の人……葉っぱを頭にかぶってたよ……」

手のひらサイズの葉っぱを何枚も、頭の上に広げてのっけて走ってました。なんというか、おちょくったようなカッコです。
何?今の人何っっ!?と大騒ぎする私をよそに、一緒だった人は、暑いからだろうと取り合いませんでしたが……。
いやだって……あの葉っぱ……帽子に挟み込んでたわけじゃないし(帽子は被ってなかったはず)、あんな勢いで走ったら、頭に乗っけた葉っぱ落ちるよね……??っていうか、普通乗せて走れないし、大体乗せて走らないよね!?

もう、わけがわかりません。何だったのあれは……(´ω`)
まさかいたずら好きな天狗の仕業とか……?まさか、ね……(;・∀・)

その後も二人くらい、トレイルランニングの人とすれ違いましたが、もちろん葉っぱを被っている人はいませんでした。

ちょっとここで追記。
これ、書こうかどうか当時から迷ってたのですが……。
このトレイルランニングですれ違った……というか追い抜かしていった人(天狗?)、この人が私たちの横を通った瞬間、私は咄嗟にこう思ったのです。
『汗臭いか、ニオイかがなきゃ!』
何この変態!とか思わないでください。
えーと……つまり……。
天狗なら汗臭くないよね。と、瞬間的に思ったみたいです。
でも、後から考えたらわかりますが、追い抜かした直後で、私はまだこの人が怪しい人かどうかなんてわかるはずがなく……。もう少し先に行ってくれないと、頭の上の葉っぱは見ることができないですしね。
どこか自分でも気が付いてない無意識のうちに、今すれ違ったのが天狗なのかも?と、自分自身気づいていた……とか……?
不思議な話です。
あ、ちなみにすれ違った時は、風の匂いしかしませんでしたw

さて、話を戻して。
6号路には水行道場の琵琶滝があります。

こちら、一般の人でも申し込めば滝行できるんだそうです。
隣にはお不動様が祀られていたので、お参りして真言を唱えたら、シジミチョウがひらひらと私の目の前を飛んでいきました。お不動様に、ようこそされたかも(´∀`)

降りはじめて、一時間ちょっとで下までたどり着くことができました。
とってもお腹が空いていたので、栄茶屋に入ってお蕎麦を食べました。

自然薯蕎麦

こちらは、よく出汁と混ぜて食べるのが美味しいんだそうです。
手打ちそばと自然薯の、素朴だけど贅沢な組み合わせ。
つるっと食べられてしまうので、あっという間に食べてしまいました(*´∀`)

ご馳走さまでした

そんな感じで、高尾山を満喫してきました。
仲見世もいろいろあるし、お寺に行くまでも色々なお土産や食べ物屋さんがあるし、高尾山自体も見るものがたくさんあるので、もう一度行ってみたくなります。
山も一度はちゃんと登ってみたいので、それはまたもう少し涼しい時期にでも。

そしてなにより、不動石といい、葉っぱを被っている人といい……首を傾げたくなるようなことが色々あって楽しかったです。

みなさんももしかしたら高尾山で、不思議で面白い目に遇うことができるかもしれません。

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