野味あふれる野天風呂に、足元湧出の巌風呂【二岐温泉・柏屋旅館】

野味あふれる野天風呂に、足元湧出の巌風呂【二岐温泉・柏屋旅館】

食事前のお風呂はお約束です。岩風呂は使用中らしかったので、そちらは夜行くことにして、女性用の檜風呂に行くことにしました。

檜風呂の脱衣所

この写真の奥に扉がありますが、野天風呂はこの扉から外に出て行きます。
私がここに来た時先客が一人いたのですが、その方曰く、野天風呂に行くには橋を渡らないといけないのだけれど、橋が怖くて行くのを諦めたと言っていました。

そういう助言を受けつつ、ありがとうございます!いってきます!と颯爽と扉を開けて外に出ました。
橋ごときで野天風呂に入らないなんて、そんな選択肢は私にはありません(`・ω・´)

外に出ると、横にはこんなものが置いてありました。

栗っぽいけど……ちょっと違うよね。
後で宿の人に聞いたのですが、「栃の実」なんだそうです。そういえば、栃餅なんて聞きますよね。お土産にもよく売っています。
栗みたいな感じで食べるんですか?と尋ねたら、栗より下処理がだいぶ面倒くさいみたいでした。

さて、その橋はというと……。

じゃーん! 左に見えるのが女性の家天風呂

橋……(;・∀・)
シンプルな橋です。橋というか、板を渡しただけのように見えます。

このワイルドな橋に、びっくりする人はびっくりするかもしれないです。
とはいえ、人とすれ違えるほどの幅はありますし、吊り橋みたいに揺れるわけでもありませんし、渡るのは全然余裕です。

温泉温泉~(´∀`)♪と、心の中ではスキップしつつ、橋を渡ります。
やっぱり自然の中で入る温泉って最高です。

橋を渡りきると、こんな看板が。「男」の字が窮屈そうですw
足元にはベージュの実がいっぱい落ちていて、その実の真ん中にはくるりと筋が入っています。
割ってみたら、さっき見た栃の実が入っていました。なるほど、さっき乾かしていたのは、ここで採ってきたものなのですね(´∀`)

こちらが女性用
野天風呂

女性用なので目隠しがされているわけですが、服を脱ぐ時に宿の方を振り返ったら、こちらから見て右側の建物が見えました。
一瞬「ん?」と思いましたが、あの場所は客室ではないので、まあいいか……と。
気になるなら、背中を向けて、浴衣の帯をほどいて内にバスタオルを巻いてから浴衣を脱いで、湯船の方まで移動して(湯船のところからは見えません)バスタオルを取って岩の上にかけておけばいいと思います。

この野天風呂ですが、温度もちょうどよくて大変気持ち良かったです(´∀`)

川のせせらぎを聞きながら

三人も入れば一杯になってしまうお風呂だけど、自然いっぱいの中でのんびり手足を伸ばして入る温泉はたまりません(*´Д`)
透明なお湯もいいですよね~。なんというか、温泉の王道という感じと、クセが強すぎないお湯に、ほっとします。

身体も心もホカホカになったところで、男性用の露天風呂には誰も入ってなさそうだったので、ちょっと覗かせてもらいまた。

男性用野天風呂

めっちゃスカスカです(;・∀・) 着替えが丸見えです。
あけっぴろげすぎんやろ~wと思いながら、でもこの自然しかない空間では、大して違和感もありません。

そして温泉なのですが……。

めっっっちゃ気持ちよさそう!!

見た瞬間!いいなぁぁぁ!!と、叫びました。
横には川の清らかなせせらぎ、目の前には優しく木々が枝を伸ばしてお風呂を覆っている……。
こんな野天風呂に入れるなんて最高でしょ!私も入りたいっ!男の人がうらやましいっo(`ω´*)o

宿の方向は葉っぱがしっかりガードしてくれてるから、今の季節なら、女性でも大丈夫じゃないか……?誰も来なそうだし、入っちゃってもいいんじゃないか……と、入りたすぎて、一瞬血迷いました。

夜は明かりが灯ります

この電球がまた風情がありますよね(´∀`)

館内に戻って、内湯の「檜風呂」の方はといいますと。

檜風呂

お湯が滔々と注がれています。
ここのお風呂はどこも源泉掛け流しです。
誰も入ってないお風呂に、どぼとぼとお湯が注がれている様を見るだけでも、「あ~贅沢だなぁ」と、嬉しくなってしまいます。

洗い場

写真でもわかるとおり、清潔なお風呂です。
カランが二つしかないので、混んでる時は譲り合いになるかもですね。

温泉の入り口の階段のところに、成分表などがありました。

「源泉湯宿を守る会」の認定証

温泉好きになると自然と、源泉湯宿を守る会、とか日本秘湯を守る会とか、の温泉宿に行く機会が多くなります。

そして食事タイム!
こちらの宿は、時間になったらお食事処に行きます。
お食事処の入り口では、宿の男の子が挨拶してくれました(´∀`)

日本酒に合うものがいっぱい

左上から、ニシンの山椒漬け、山ウドの先っぽの部分、真ん中左からアミタケ、ネギ塩豆腐、ふき……だったと思います(*´Д`)
山菜はこの辺りで取れた物なんだそうです。
ニシンの山椒漬けなるものを初めて食べましたが……これがまた美味しかったです。味はそんなに山椒山椒してなくて、ほのかに香る程度。日本酒なめながらちびちび食べるのに最高!
そしてこのネギ塩豆腐も、上にかかってるネギ塩がいい塩梅にお豆腐と合います(*´Д`)
山菜はもちろん新鮮で、素朴な味付けで美味しいです。
アミタケは一瞬見た目がボリボリ(ナラタケ)かと思いましたが、ボリボリよりボリボリしてなかったです。なるほど、だからボリボリはボリボリっていうんだなぁって、今更ながら思いました。

女子会プランだと、ワインがついてきます。三人だとフルボトルということで……。

Kita-Aizu Wine

赤を頼みましたが、ミディアムボディといったところ。
ワインのラベルですが、切支丹伴天連と書いてあります。
長崎だけじゃなくて、福島でもキリスト教って信仰されてたんだ?と、浅学な私は調べてみたのですが、蒲生氏郷はキリシタン大名だったんですね。

山菜をパクパク食べていたら、お魚が運ばれてきました。

岩魚の塩焼き

こらち焼き立てを出してくれました。やっぱり焼き立ては美味しさ度がupします(´∀`)

野菜の天ぷら

そして……

福島牛のせいろ蒸し

友達は、うまうま~!と喜んで食べておりました。
私は野菜のせいろ蒸しに換えてもらいました。

ここにあるマイタケも、天然ものなんだそうです(・∀・)
天然のマイタケってホント香りがよくていいですよね。おいも類もみんなホクホクしてました(´∀`)

派手さはありませんが、私はこういう山菜などがいろいろ出てくる食事は大好きです。
高級な宿は高級な宿なりの、こういう素朴な宿には素朴なおもてなしがあっていいですよね。

食事の時に給仕をしてくれた仲居さんと少しお話をしたのですが、この横を流れている川は、夏でもとっても冷たいんだそうです。5分くらい足をつけてると、青ざめてくるって……どれだけなんでしょうね(;・∀・)
野天風呂に行くあの橋、すごいですよね~って言ったら、仲居さんが笑いながら
「まだあそこから落ちた人はいませんよ」
って。あの橋の上でふざけていたりしない限り、落ちはしないでしょうね(´∀`)

食後しばらく休憩したのち、自噴巌風呂に行きました。

こちらは内湯や野天風呂と違う階段で1階まで降りて、そこから外に出ます。

真っ暗~

横には川が流れています。
手すりに掌ほどもある大きな蛾がとまっていたりして、あ~やっぱり自然いっぱいだね!と改めてテンションが上がります。

巌風呂

こちらの巌風呂ですが、右側は岩肌がむき出しになっていて、三方が小屋で囲まれています。
湯船の手前に細い筒がありますが、そちらから温度調整に水が注入されています。

こちらの巌風呂。なんと足元から自然湧出しているのです!
本当もう、足元湧出の温泉大好き!!!
鮮度抜群ですからね。

どのあたりから湧出してるのかな~?と思って探したのですが、よくわかりませんでした(ノ´∀`*)
手前の角あたりとかかなぁ?

こちらはそこそこ熱いお湯で、途中で何度か湯船から上がりながら、持って行ったペットボトルの水やお茶を飲みつつ、時間いっぱいまでこのお湯を楽しみました。

貸切以外の時は、こちらのお風呂は混浴になっています。
とはいえ……お湯は透明だし、そこまで広くないし、貸切以外だと女の人にはかなり敷居が高いと思います。

そして翌朝。朝ごはん。

彩が綺麗(´∀`)

みんな見るなり「おっ」と声を上げました。
こういう木の箱に入っていると、上品に見えますね。

そしてこのごはん!

女三人で、このご飯は食べきれません~(ノД`)
おかずは玉子焼きと鮭が暖かくて嬉しかったです。
結構、冷めちゃったりしているところもあるんですよね。

朝から、みんなご飯をお代わりしてました。
旅館のごはんって、普段とは比べ物にならない位食べてしまいます(;´Д`)

腹十二分目になったお腹を抱えて、最後にひとっ風呂。
内湯にのんびり。外から入ってくる風が冷たくて、気持ちいい~。
三連休の初日ということで、旅館などは混んでいるところが多いと思うのに、ここはそうでもなかったので、なんか勿体ないなぁ……。
建物は古いところもあるけど掃除はされているし、値段はそんな高くないし、何しろ温泉が良かったので、もっと混んでいてもよさそうなのに。

ほーーんと、いいお湯なのに(*´ω`*)
そんなことを思いながら、のんびり温泉に浸かっていました。

チェックアウト後、お見送りされて宿を後にしました。
素朴でいい宿でした。温泉好きな人には、満足できる宿だと思います。
みなさまもぜひ、二岐温泉の奥地まで行かれてみてはいかがでしょう。

温泉DATA

【泉質】カルシウム-硫酸塩泉(低張性アルカリ性高温泉)
【PH】9.0

アクセス

【車】東北自動車道『白河I.C』から約35km、約50分 東北自動車道『須賀川I.C』から約45km、約50分 磐越自動車道『会津若松I.C』から約30km、約50分
【電車】東北新幹線『新白河駅』からタクシーで約50分 会津本線『湯野上温泉駅』からタクシーで約20分

公式サイト:https://kashiwayaryokan.com/

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